平成24年春季関西学生卓球リーグ戦の報告(女子)
リーグ戦ベンチ入りメンバー(リーグ戦プログラム掲載写真)
(尾形遥・鳥取敬愛高出身4回生、川辺美沙・遊学館高出身4回生、永野真弓・龍野高出身4回生、池田友里佳・四天王寺高出身3回生、
槙尾歌純・土佐女子高出身3回生、藤村早紀・明誠高出身3回生、根本莉沙・遊学館高出身2回生、濱世知・横浜隼人高出身2回生、
吉岡理恵・明石南高出身2回生、池田真由佳・四天王寺高出身1回生、濱田美優・城南高出身1回生)
男子の部へ
関西学院大学卓球部 女子監督林 雅司
【全般的なコメント】
今回のリーグ戦は、4勝3敗と勝ち越し、前回の5勝には届かなかったが、順位は前回に続いて3位であった。
優勝できなかったことは残念であるが、連続入賞できたことは評価できると思う。
昨年まで4年間女子チームを支えてきた瀧澤が卒業、また、他校の新入生のレベルが今ひとつつかめなかったこと
もあり、正直不安な面もあった。
現実的に、3日めの京都産業大学戦に敗れて1勝2敗となった時には、残る対戦校である立命館大学、神戸松蔭女子
大学、龍谷大学、近畿大学の4校に、果たしてどれくらい気持ちを強く持って試合できるのか?と私自身が勝手に弱気
になっていたのであるが、選手たちは、神戸松蔭女子大学には敗れたものの、他の3校には接戦をものにし、全員で
勝利をつかみ取った。選手たちの頑張りに拍手を贈りたい。
私の記憶では、古い時代は不明であるが1部リーグで龍谷大学に勝利したことはないし、近畿大学には創部後勝利
したことがない。
近畿大学女子部の創部はおそらく昭和50年代、精密機械と称されたカットの田村さんらの入学時と思うが、その後も
千種さんや岡崎さんなど世界代表選手を輩出され、私からすると全く手の届かないような印象があっただけに、今回
の勝利は非常に感慨深い。
実は、昨年の秋季リーグ戦でも、槙尾が3−3のラストでマッチポイントを握りながら、あと一本のところで惜敗している。
今回は6番で槙尾自身が大接戦をものにしてラストにつないだことが、更にチームを盛り上げた。
今回の3位入賞の要因は、出場選手がしっかりと自分の役割を果たしたこと、精神的に崩れることがなく接戦に強くなった
ことが挙げられる。
尾形、川辺、池田友里佳、槙尾、根本は昨年からのメンバーで、リーグ戦の雰囲気もよくわかっており、普段通りのプレー
ができていたと思う。
1年生の池田真由佳は伸び伸びとプレーし、両ハンドから繰り出す打球点の早いプレーは、今後の活躍に期待が持てる。
目標を大きく持って4年間チームの中心となってほしいと思う。
また2年生の濱を4試合に起用したが、期待に応え2勝を挙げた。敗れた試合も相手チームの主力にセットオールの惜敗
であり、変化カットと攻撃が通用することを感じ取ることができた。またその明るいキャラクターはチームのムードをいっそう盛り上げた。
全試合を通じてベンチの雰囲気が良く、選手と応援者の一体感が伝わってきた。試合に出場していない部員もがそれぞれ
の役割をきっちりと果たしていた。各人の真面目な取り組みと幹部のリーダーシップを評価したい。
【各試合のコメント】
l 対同志社大学(2−5)
トップで根本が、的場選手とフルセットの大接戦となったが惜敗。
1年生の池田真由佳と尾形が勝ち点を挙げた。
同志社大学は、高橋選手を含め有望な新入生の加入により層が厚くなり、戦型も左右攻撃、カット、ペン攻撃など多彩となり、
チーム力がかなり充実している印象を受けた。
l 武庫川女子大学(7−0)
ダブルス尾形、池田真由佳組がかなり劣勢であったが、4セット目中盤のタイムアウト後から本来のペースをつかみ逆転勝ち。
濱も初出場であったが、落ち着いたプレーで勝利を挙げた。
l 対京都産業大学(2−5)
前半で接戦をものにできず、3点取られてしまい一気に不利な展開となってしまった。
ダブルスは、槙尾・根本組を起用し、有田・坂本組を降したものの、後半もシングルスで2点取られ、万事休す。
その中で根本が頑張って単複2点を挙げた。
l 対立命館大学(5−2)
立命館大学は、ダブルスを含め1年生を3人起用し、チーム構成上、上級生とうまく調和し強いチームとなっている。
前半で1年生の原山、山内両選手に2点取られ、苦しい展開であったが、結果的にはダブルスの勝利が大きく、
我々にとって流れをうまく引き寄せることができた。
また、池田友里佳が良く辛抱して天野選手に競り勝ち、決勝点を挙げた。
池田は景山選手と促進ルールになったが、うまくカットを攻略し決勝点をあげた。
l 対神戸松蔭女子大学(2−5)
池田友里佳が篠籐選手に、池田真由佳由里佳が南選手に勝利し、前半2点をとったものの後が続かず。
濱が中山選手に対し2ゲームを先取し、優位に試合を進めたが惜しくも逆転された。
l 対龍谷大学(4−3)
池田真由佳が久木選手から挙げた1点が大きく、市原選手の単複、田松選手以外から得点を挙げた。
ラスト尾形は第2セットを取られたものの、第3セットからは角選手のカットを落ち着いて攻略し、決勝点を挙げた。
今まで勝ちきれなかった龍谷大学に勝利し、これで5位以上を確定させた。
l 対近畿大学(4−3)
ダブルスを終えた時点で1−3、しかも後半全員がランク選手という近畿大学に対し、尾形、槙尾、根本が今回のリーグ戦
で一番のあたりをみせてくれた。
「卓球を始めてから一度も勝ったことがない」という富尾選手に、尾形が両ハンドの強気の攻撃で勝利すると、槙尾が
倉田選手の速攻に耐えて競り勝ち、ラストの根本につないだ。
ラストの一戦は、完全に我々のペース。皆の思いが乗り移ったかのように、根本が最高のあたりを見せ、ストレートで
定国選手を降した。
ダブルスも、濱もセットオールの大接戦で、終始近畿大学にプレッシャーをかけ続けることができ、スコア上の前半の
劣勢も感じさせず、創部以来初めて近畿大学から勝利することができた。
【総括】
昨年は瀧澤の単複2点という計算できる切り札的なものがあったが、今回のリーグ戦は総力戦という感じで、
緊張した試合の連続であった。
やはり、秋季リーグ戦に向けて、団体戦で必要な条件であるエースと強いダブルスの2ポイントをとれるような、
チーム作りが必要となってくる。
また秋季リーグ戦は、2部から昇格した大阪経済法科大学を含め、全く気が抜けない試合の連続が予想されるが、
女子部員においては悲願の初優勝に向け、技術的にも精神的にももう一段上を目指して練習に取り組んでほしい。
最後になりましたが、お忙しいなか、私たちのために応援いただいた弦月会OB、OGの皆様、保護者の皆様、
関係者の皆様に心よりお礼申し上げます。