中村精吾卓球部OB会副会長を偲んで

関学卓球部OB(昭和37年卒)
寺嶋 征夫(中村氏と同期生)


去る8月6日中村精吾氏が逝去されたとの報に接し、大変な驚きとショックを受けました。

つい2ヶ月程前の手紙と電話のやりとりで、入院中だがすぐに退院して、OB会にも出席する予定だと聞いていたのですが、あの温和な顔をもう二度と見ることができないのは、ただ残念としか言いようがありません。

卓球部時代は、マネージャーとして選手に強くなってもらいたい一心で遠征費や合宿費の資金集めにOBの勤務先や自宅に奔走してくれました。また、部員の悩みなどを聞いてチームワークの育成に努めてくれました。その団結力が東西優勝校対抗戦において11年振りに全国制覇の偉業を成しえた、といっても過言ではないと思います。

社会人になってからは、卓球部OB会副会長としてOB会の中で誰からも親しまれ、OB会の発展と現役強化に貢献してくれました。

また、共同通信社のスポーツ担当記者として、卓球に関する広報活動等に注力し、日本卓球界のPR、発展にも寄与していました。あの我らが大監督、故西山恵之助氏が余生をかけて残してくれた私たちの宝である「卓球部物語」にも、中村氏が纏めた多くの資料が大きく貢献したと聞いています。

彼はおとなしい性格で、決して表舞台に立とうとはせず、何人、何事にも誠意をもって接するだけに誰からも信頼され、親しまれていました。

告別式には卓球部OB、現役をはじめ各界関係者が多く参列されていましたが、改めていかに彼の人望が厚かったかということを感じました。

卓球部OB会にとってまた、私にとっても本当に大切な親友をなくし寂しいかぎりである。

中村精吾君 色々とありがとう。安らかに眠ってください。